はじめに
21世紀、ますます少子高齢化が進み、労働人口が減少するなかにあって、
高度な機械化・情報化の進展等私たちを取り巻く環境の大きな変化が、
心身へのストレスを増大させているため、それの軽減に向けた取り組みが必須となります。
又、感覚の鈍化によって脳の正常な働きが出来ず、
いわゆる脳疲労の状態にあるといわれております。
経済産業省は2006年、将来においても誰もがいきいきと暮らせることを目指して「人間生活技術戦略2006」―五感で納得できる暮らしを目指して―を提唱し、“健康寿命80歳”の実現や高齢者・女性の労働参加、小児の健全な育成の支援、五感で楽しめ納得できる機器・空間・システムの開発を行うために、人間生活技術の効果的な活用を図るとしております。
またこうしたことが、安全・安心で豊かな社会の実現につながると共に、新たな付加価値の創出、経済活動の活性化に繋がるともしております。
このように今後の社会構造の変革に対処するためには、
人が本来持っている根幹でもあります感性(感覚)を重視した技術開発が、
あらゆる分野で、非常に重要なことと考えられております。
人間の感覚には、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・動く感覚等がありますが、そのほとんどが無意識のうちに働いており、この無意識の感覚を、脳が効率的に統合調整することによって私たちは周りのすべての情報を理解し、適切な反応を示すとされております。
この様な事柄を踏まえ、当協会は、五感を通した感覚刺激が人にどのような影響を与えるか、特に脳にどのような影響を与えるのかをシステマティックに検証し、脳力開発への応用や、創造性の育成、あるいは医療分野においても疾病の予防や健康増進に効果を発揮する研究と実践を行うことを目的として設立されたものです。
この事は、退化した感覚を取り戻し、直感や共感といった心の問題にまで及ぶものと考えられます。
組織概要
●代表理事/豊田 一成(滋賀大学名誉教授、スポーツ心理学者)
●理 事/川嶋 朗(東京有明医療大学教授、医学博士)
●理 事/坂田 英明(目白大学保健医療学部言語聴覚学科教授、医学博士)
●理 事/森際 克子(EW89 シンクロニシティ研究所代表、医学博士)
●理 事/藤田 稔(株式会社フットテクノ代表取締役)
●理 事/田中 利一(株式会社横浜マリノス育成部長)
●理 事/小川 健次(株式会社リエゾンジャパン代表取締役)○最高顧問/佐々木 正(株式会社シャープ元副社長、現顧問、株式会社ソフトバンク顧問)
○顧 問/浜田和幸(政治学博士、国際政治経済学者)